名古屋総合税理士法人トップ お知らせ・コラム マイナンバー制度について NA通信2015.1月号

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お知らせ・コラム

マイナンバー制度について NA通信2015.1月号

新年あけましておめでとうございます。

いつもNA通信をご購読いただきまして、誠にありがとうございます。
旧年中は大変お世話になりました。
初心を忘れず、今年も皆様に有益な情報を提供できればと思っております。
今年からNA通信のデザインを変更しました。本年も変わらぬご愛顧をよろしくお願いいたします。

マイナンバー制度について

全国民に個人番号を付与し、個人を特定することを可能とする「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律」(以下「番号法」、通称:マイナンバー)が平成25年5月24日に成立しました。平成27年10月以降、皆様への番号の通知が行われ、平成28年1月以降、番号の使用が義務化されます。個人番号は、以下のようなことに使用されます。

マイナンバー制度のメリット

・納税や年金、医療などに関する手続きが簡素化され、行政サービスの向上が期待できそうです。
・所得証明書を用意したり、住民票を取ったりする手間がマイナンバー導入によって簡素化されます。
・所得が把握されることにより、高額医療費に関しては後日還付されるのではなく、病院での医療費の支払い時に還付金と相殺して支払うことになります。
・確定申告の時、控除証明書の添付が不要になります。
・生活保護の不正受給が減らせます。

マイナンバー制度のデメリット

・個人情報漏れやプライバシーの侵害などの恐れがあります。
 ※情報漏洩には罰則(4年以下の懲役又は200万円以下の罰金など)が設けられています。
・給与及び社会保険関係事務などを行う際に個人番号が必要になります。これらの事務がシステム化されている場合、システム改修が必要になる可能性があります。
・年末調整の際に、全社員から個人番号を入手しなければなりませんし、制度開始時や社員の入社時などは、社員等から個人番号を収集する必要がありますので、会社に相当手間がかかることが予測されます。

法人版 マイナンバー制度について

マイナンバー制度は個人だけでなく、法人にもあります。法人番号を導入することによって、行政機関は事務作業の効率化を図ることができます。また、消費税引き上げに伴って、現在議論されている軽減税率が導入された場合、事業者が発行する税額記載の明細書(インボイス)を利用して軽減税率の判定が行われる可能性があります。そうなると、明細書(インボイス)を発行した事業者を合理的に特定するために、法人番号の記載が義務化されることが予測されます。逆に、法人番号が使用できないと軽減税率の導入自体が難しいともいわれています。


不動産管理会社 転貸(サブリース)方式について

転貸(サブリース)方式のメリット・デメリット

メリット(オーナー側)

・借主が管理会社のため賃貸割合が常に100%になり、相続税の評価が有利になります。
・所得が法人と個人に分散される為、所得税対策(条件を調えれば相続税対策)になります。
・管理会社は(空室があったとしても、一定額の家賃を支払わなければならない等の)リスクがある分、管理料徴収方式よりも多額の空室保証料を支払うことができ、所得税の節税効果が高まります。

メリット(管理会社側)

・法人である為、節税方法が多くなります(※)。オーナー以外の人にも給与を支払える可能性があります。相続税、入居者等との手続き、手間が軽減されます。
 ※死亡退職金・弔慰金(相続人×500万円)の非課税枠

デメリット(オーナー側)

・管理会社へ低額な賃料で貸付けた場合、所得税の負担を不当に減少させる結果と認められ、税務調査で否認されることがあります。
・法人成り自体を否定される可能性があります。(同族会社の行為計算否認)
・個人名義から法人名義への各種変更手続が発生します。(入居者との契約者変更、口座変更手続等)

デメリット(管理会社側)

・管理会社は空室があったとしても、一定額の家賃を支払わなければならない等のリスクがあります。
・法人の決算・申告を行わなければならず、記帳等の事務手間(もしくは、税理士報酬)がかかります。
・赤字の年でも、法人市県民税が毎年約7万円かかります。
・法人設立費用がかかります。

以上、今回は転貸方式についてご説明しましたが、次回は不動産所有方式についてご説明させて頂きます。

今月の代表の一言

新年あけましておめでとうございます。さて、皆様は初詣に行かれましたでしょうか?私は、毎年恒例の千代保稲荷に行ってまいりました。新年と言えば、私は10年ほど前から恒例にしていることがあります。それは、おみくじで「大吉」を引くことです。「大吉」が出ることを期待しておみくじを引くのではなく、「大吉」が出るまで何度でもおみくじを引きます。過去の最高?記録は16回(1,600円分)引きました。今回は、、、なんと2回目で「大吉」が引けました(引いた「大吉」はいつも大切に財布にしまってあります)。今年も良い年になりそうです。皆様にとっても良い年となるよう、お祈り申し上げます。