生命保険について NA通信2016.7・8月号
生命保険について
法人が生命保険に加入する目的は大きく分けて「保障」と「節税」がありますが、今回は「保障」目的の生命保険についてお伝えします。
保障とは?
中小企業の経営は経営者の手腕に依るところが大きく、経営者に万一の事故が起きた場合、それまでと変わらず経営を続けていくことは困難です。しかしそういった不測の事態が起きたとしても、取引先や残された社員と家族の為に会社は存続していかなければなりません。そしてそういった会社存続の危機も、資金さえあれば乗り越えていくことができます。このように万が一の事故が起きた場合に、必要資金(保険金)を確保しておくことを「保障」といいます。
必要な保障額とは?
経営者に万一の事故が起きた場合に、会社を存続させ、残された家族を守るために、次の1~3の資金(必要保障額)を確保しておく必要があります。
1 銀行借入金の一括返済資金(無借金であれば後継者も安心して経営できます。)
2 経営を立て直し軌道に乗るまでの運転資金(無借金でもすぐに融資を受けられるとは限りません。 経営を立て直すための資金を確保しておく必要があります。)
3 社長の退職金(社長のご家族の生活資金となります。)
社長が突然亡くなっても生命保険のおかげで会社が存続できたケース、堅実な経営をしていた会社が社 長の死をきっかけに倒産に至るケースが実際にありました。定期的に上記1~3の合計額を見直すことは、企業のリスク管理上、必要なことです。
保障に備える生命保険の種類と特徴
今回は法人契約を前提とした、一般的な生命保険についてご紹介します。
掛捨(かけすて)型定期保険
低い保険料で大きな保障。低コストで大きな保障が得られるため、オススメです。
長期定期保険
掛捨型定期保険に比べると保険料が高額。中途解約すると解約返戻金が戻ってきます。 節税効果があるので、節税と保障の両方を取りたい方にオススメです。
養老保険・終身保険
一般的に保険料が高額で節税効果もほとんどない場合が多く、法人での契約はオス スメできません。
※いずれの保険も保険契約者、死亡保険金受取人、満期保険受取人を誰にするかで税務処理が変わってきます。契約の仕方によっては経費にならない場合や給与として課税される場合もありますので、契約時は注意が必要です。
生命保険の加入を検討している方や、現在加入している保険の見直しをご希望の方は、お気軽に弊社担 当者までお問合せください。詳しいアドバイスをさせていただきます。
不動産小口信託受益権について
不動産小口信託受益権とは、1つの収益不動産を複数の信託受益権(1口1,000万円など)に分割して投資家に販売し、その信託受益権から得られる利益や節税効果を投資家が享受するという仕組みです。
信託機能を活用した不動産小口運用商品の仕組み
※本図は、イメージをご理解いただくための概要であり、実際の案件とは異なる場合があります。
① A社が、対象不動産を取得します。
② A社が、対象不動産をA信託に信託します。株式会社A社は、小口分割された信託受益権を取得します。
③ A社は、信託受益権を投資家に販売します。
④ A社は、信託財産の管理・処分といった運用指図を行います。
⑤ 対象不動産は、サブリース会社であるB社を通じて、テナント等に賃貸します。また一定期間経過後、不動産市場で売却します。
⑥ A信託は、受益者に対して、対象不動産の賃貸及び売却等による資金を配当します。
相続財産の圧縮効果
・対象とする不動産は、東京都心でオフィスビル、賃貸住宅、商業施設等です。
・規模は主に10億~30億円程度です。
・不動産信託受益権1口・・・1,000万円が多いです。
※不動産信託受益権の相続税評価は、不動産を所有している場合と同様に扱われます。
※東京都心は土地の時価と路線価が大きく乖離している場合がある為、相続財産の圧縮効果が大きくなります。
預貯金の相続税対策を考えている方や、資産運用を考えている方はオススメなので、一度ご検討下さい。
今月の代表の一言
夏真っ盛り。暑い日が続きますね。うちも、長男(凌世)が物凄く汗かきなので、すっかりエアコンにお世話になる日が続いています。さて、今回取り上げるのは、エアコン付けっぱなしの方がエコ?省エネ?という話題です。エアコンは室温の高い部屋を設定温度まで冷やすまで(付け始め)が一番電力を消費するので、付けっぱなしにして部屋の温度を一定に保った方が省エネとも言われており、一部には24h付けっぱなしにする人などもいるようです。実際に67%の人が「付けっぱなしの方が電気代が安いと思う」と回答したアンケート結果もあるそうです。ところが、最近エアコンメーカーのダイキン工業が発表したところによると、目安として昼間は35分・夜間は18分以内の外出であれば付けっぱなしの方がお得だが、それ以上外出する場合は、切った方が得とのことです。もちろん、外出から戻ってきて部屋が涼しいのはとても気持ちいいですが、エアコンの付けっぱなしには注意が必要なようです。もちろん、エアコンによって体が冷えると夏風邪や冷房病のリスクもある為、適度な使い方がお勧めだと言えます。