助成金・給付金について ~導入編~ NA通信2016.9月号
助成金・給付金を活用しましょう
現在、様々な助成金・給付金が厚生労働省から出ており、そのほとんどが業種問わず活用可能です。今回は助成金の導入編として、経営において欠かせないヒトに関する助成金の中でも、ハローワークや労働局(※)を通じて採用するだけで受給できる、手続きが簡単な助成金をご紹介いたします。ハローワーク等を通して採用活動をする場合には、ぜひご活用ください。
※以下、ハローワーク・労働局をハローワーク等とまとめさせていただいております。
トライアル雇用奨励金
ハローワーク等や職業紹介事業者等(※4)を通じて採用した場合で、最大3か月間の試用期間を設けることにより、①学校等卒業後3年以内の人で、卒業後安定した職業についていない人②転職を繰り返している人(過去2年以内に2回以上)③前職を退職後1年を超えている人などを採用した場合に受給できます。
トライアル期間は最大3か月です。月4万円、合計12万円の奨励金が支給されます。
三年以内既卒者等採用定着奨励金
学校、専門学校等の既卒者、中退者が応募可能な新卒採用を新たに始め(※)、採用後1~3年間定着した場合、3年間で最大3回の奨励金が支給されます。
※「新たに始め」とは、過去3年間、既卒者等が応募可能な新卒採用を行っていない場合をいいます。対象者は、同一の会社に継続して12ヶ月以上雇用されたことが無い人のことをいいます。
特定求職者雇用開発助成金
シングルマザーや60歳以上65歳未満の高齢者などを雇用した場合に受給できます。週20時間以上の勤務時間で採用し、採用後、助成金の受給し終わるまで継続して雇用することが条件です。
(2回目の助成金の支給を受けるまでの間に会社都合により退職させた場合、助成金を返還しなければいけません。)
マイナス金利時代の住宅ローン借り換えの注意点
日銀のマイナス金利政策の導入及びイギリスのEU離脱の影響により国債利回りの低下を受けて住宅ローンの金利が低下しています。現在住宅ローンの金利は史上最低金利を更新しており、TVや新聞の報道が過熱していることもあり借り換えにあまり積極的でなかった人たちも借り換えの比較・検討を始めていると言われています。
現在住宅ローンはどこの金融機関を選んでも低金利ですが、借り換え先の検討・借り換えの諸費用等十分に検討して実行することがポイントになります。
住宅ローンの借り換えを行う際の判断目安は、一般的には次の3つの条件が揃っている場合だと言われています。
①金利差が1%以上あること
②ローン残高が1,000万円以上あること
③残りの返済期間が10年以上あること
※①については金利差が1%未満であっても、金利が下がる分を元本返済に充てる(月々返済額を変えない)ことにより、メリットが出るケースもあります。
まずはこの3つの条件にあてはまっているか検討が必要です。しかしこの条件にあてはまっていないからと言って簡単に断念せず、コストを含めてシミュレーションをすると効果が期待出来る場合もありますので、借り換えする場合としない場合を具体的に金額で確認して判断することが重要になります。
住宅ローン借り換えの注意点
① 借り換えの諸費用:
事務手数料・登記費用等・・・借り換えによっては支払総額が増えることもあるので十分注意が必要です。
② 保証料:
借り換えをする場合、当初支払った借入保証料があまり戻ってこない場合が多いです。
(参考 35年ローンで5年経過の場合50%の返還・10年経過で30%の返還)
③ 固定金利~変動金利への借り換え:
変動金利に借り換えしても10年後に金利が上昇していて、固定金利のままの方が良かったとならないように十分検討が必要です。
最後に借り換えを検討されている方は下記の表を参考にして検討してみてください。
比較するのは、次のAとBの金額です。
AとBの金額を比較し、A>Bの場合は、借り換えの効果が期待できます。逆にA<Bの場合、借り換えの効果はありません。金利だけでなく、「借り換え後の住宅ローンの返済期間を短くする」、「元利均等返済方式から元金均等返済方式に、返済方法を変更する」、「保証料などのコストがかからない金融機関を選ぶ」など、Bの金額を少なくする工夫もできるため、借り換え予定の住宅ローンは、条件をさまざまに変更して比較してご検討下さい。
今月の代表の一言
9月に入り”学習”の秋とばかりに、様々な学習の取り組みをしております。特に力を入れているのが全国各地の先進的な取り組みをされている会社を訪問したり、賢人・知識人にお会いして話を聞かせていただくことです。今月は山口・大阪・東京を訪れる予定です。今まで知らなかったことに出会えると思うと、とてもワクワクします。弊社でも、お客様のために様々な役立つセミナー・勉強になる学習会を開催しております。皆様のご参加を心よりお待ちしています。徐々に夜冷える日も増えると思いますので、どうぞお体をご自愛くださいませ。