NA通信vol.73「新型コロナウィルス被害に伴う支援策について」
中部圏においても感染者がでるなど、感染の拡大が懸念されています。皆様も手洗いやマスクの着用など、万が一に備えていらっしゃるのではないでしょうか。連日のようにニュースに取り上げられ経済への影響も日増しに大きくなっています。人的被害の予防が第一ですが、経営・財務に関する備えは十分でしょうか?今回のNA通信では新型コロナウィルスの経済対策のうち制度融資を中心にご紹介していきます。(2020 年3 月27 日時点に公表された情報に基づいて作成しています。
借入額の目安について
新型コロナウィルスが与える影響は大きく長期化することが考えられ、先行きがまったく読めません。預金残高が月商の6か月分となるように借入をすることをお勧めします。そんなに借金をして大丈夫なのかと思われる方もいらっしゃると思いますが、手許キャッシュが十分にあれば絶対に倒産はしません。逆に黒字で借入をせず、手許キャッシュが少ないまま経営を行っていると、何かの拍子で黒字倒産してしまうことがあります。無借金経営をしている会社でも、手許キャッシュが月商の6か月分ない場合は、今回の経済危機をきっかけに借入を検討してみてください。使わなかったら、終息したころに返せばいいのですから手許キャッシュが多いにこしたことはありません。
借入の申し込みの優先順位について
制度融資の貸付要件や利率等については別紙を添付しますのでそちらをご参照ください。まずは借入の申し込み順ですが、1.プロパー融資 2.一般枠 3.セーフティや緊急枠の順序で行ってください。理由は、一度セーフティや緊急枠を使うと、その後にプロパーや一般枠の融資が下りなくなる可能性が高いからです。またセーフティや緊急枠はプロパーや一般枠と違い、ある程度返済した後に当初の借入額まで借り直すことができないので注意してください。業績等が悪化しセーフティや緊急枠を申し込む場合は、複数の制度(日本政策金融公庫の緊急貸付・緊急つなぎ資金・セーフティネット保証・危機関連保証など)を同時に申し込むようにしてください。理由は一度借りてしまうとその後のB/S 借入残と預金残が増えるため、借りにくくなるからです。また日本政策金融公庫から実質無利子となる特別利子補給制度が公表されています。まだ公表はされていませんが民間の金融機関においても無利子制度の実施が予定されています。これらの制度を利用した場合には、その返済が終わるまでは一般枠等で借入をすることが難しくなることが予想されますが、無利子は魅力的です。一般枠で借りられる額では不安が残る会社は、日本政策金融公庫と民間の無利子制度を同時に申込むことで持てるだけの現預金を多めに確保しておくとった方法も検討する価値があると思います。
認定基準が認定緩和されました
新型コロナウィルスの制度融資について、例えばセーフティネット保証(4号)の場合、最近1カ月の売上高等が「前年同月」の売上高と比べて20%以上の減少していることなどが、認定要件となっています。しかし、このような認定基準では、新店舗の出店等により全社の売上が増えているものの、一店舗当たりの売上高が減少して赤字になっているような事業者は、認定を受けられないことになります。これらの問題を解消するために認定基準が緩和されました。認定緩和により、「前年同月」以外にも、3パターンの売上高等との比較により認定を受けることができるようになりました。具体的には、最近1ヶ月の売上高等と「2019 年12 月の売上高等」などを比較し、その減少割合によってセーフティネット保証や緊急保証枠の認定を受けるといったことができます。またセーフティネット保証の申込用紙を見ていただくとわかると思いますが、売上高は試算表の数値でなくとも売上台帳などの社内管理資料、場合によってはメモ書き程度のものでよいとされていますので、売上が増加して諦めていた方などは、再検討してみてください。
まとめ
新型コロナウィルスの影響が軽微であっても、業績の悪化により借入等を検討していた会社にとっても融資が通しやすい状況にあります。また返済猶予中( リスケ) の会社であっても、可能性は低くはなりますがセーフティや緊急枠で借入を申し込むことができます。制度融資を使用する場合は、まず弊社の担当にご相談ください。金融機関の紹介はもちろん、日本政策金融公庫もNA から紹介します。
経営理念ない会社とある会社の違いは?
経営理念とは、企業の目指す方向性・存在意義を明示したものです。経営理念があることで、判断に迷う時・困難に陥った時など立ち返れるようになり、経営の基準が出来上がります。
しかし、経営理念は作成するだけでは意味を成しません。経営理念があったとしても、それを実行・管理をすることで真価を発揮します。 我々「経営計画事業部」は、経営理念、経営理念を基準とした経営計画の作成、実行・管理のサポートをさせて頂いております。ご興味のあるお客様はお気軽に弊社担当者までお問い合わせください。
NA社員コラム
皆様こんにちは、小倉と申します。
賃貸マンション経営には空室が悩みの種ですよね。空室を埋める為に設備投資をしたり、賃料を下げたりする・・・・・・・その前に!お金をかけずにできる方法をご紹介します。 現代のお部屋探しは、携帯やパソコンで賃貸物件情報を見て、ある程度希望の物件を決めてから仲介業者に行く流れになっています。よって、HP上で物件をいかに魅力的に見せるかが大切です。その中でも重要なのが、写真の撮り方です。せっかく日当たりの良い部屋なのに暗く見えたり…部屋が実際よりも狭く見えたら、もったいないですよね。そこでお部屋の魅力が伝わる写真の撮り方をご紹介します。
① 晴れた日の午前中に撮る
② 部屋の隅から撮る(部屋を大きく見せる為)
③ たくさん写真を載せる
写真が良ければ部屋の内覧に繋がり、最終的には契約に繋がります。まずは一度、ご自身のお部屋をHPで見てみてください。
今月の代表の一言
遂に愛知県から緊急事態宣言が発出されました。弊社では新型コロナ対策として、①検温の実施(37度以上は入室禁止)②ワークスペースを5階と7階に分離して、座席の間隔を2m以上離す③勤務時間を1日の間で2つに分け、ワークスペースの滞在時間を1日4時間以内にする④在宅勤務とオンラインツールの活用推進などの措置をとっています。まさに今が正念場ですね。公的機関からは、随時新型コロナ対策の支援策の情報が提供されています。ただ、情報がわかりにくいのですが…私は、ツイッターで新型コロナ対策の支援策の最新情報を発信しておりますので、最新の支援策を知りたい方はツイッターをご覧ください。既に発表されております、民間金融による無利子融資についてですが、5月1日スタート、上限は3,000万円程度となる見込みです。この無利子融資制度も必要な方は、日本政策金融公庫の無利子融資と合わせて、是非ご利用ください。名古屋総合税理士法人は、皆様が新型コロナに負けないよう、金融機関の紹介や同席を含めて全力で支援いたします。困ったことがあれば、スグに弊社担当者までご相談ください!